SLE患者の徒然日記。

全身性エリテマトーデス(SLE)に関連する色々なことの掃きだめ。

SLEの闘病生活 その7

お久しぶりです。
最近なぜか見てくださる方がたくさんいらっしゃるようで、
せっかくでしたら続きを書こうと思いまして……
続きとか言ってられる以上に間隔空いちゃいましたけどね。ごめんなさい。



※病気に関するお話です。重い内容が苦手な方はご注意下さい。



さて、今や退院してから4年近く経っていることですし、
SLE症状の大きな変化もないので(他の病状はありましたがそれはまた次回)、
今回はお仕事のことについて書いてみようかと思います。


元々、2019年に入院する前まで、わたしは結婚式場で働いていました。
と言っても、いわゆるブライダルプランナーですとか、ドレスコーディネーターではありません。
かっこよく言うなら”ブライダルクリエーター”でしょうか。いやかっこよくないか。

まあ簡単に説明すると、披露宴の最後に流されるエンドロールを作る仕事をしていました。
挙式の1時間前くらいから会場の裏手にパソコンとDVDデッキを持って待機し、
披露宴の中座あたりまでカメラを回し、
終わるまでに暑くて狭苦しい場所で編集を済ませ、
完成したDVDをお客様と一緒に会場でチェックする。そんな仕事です。
1回の結婚式がだいたい4時間くらい、しかもその間はお手洗いに行く余裕もなく、
編集場所と会場の行き来で階段を駆け上がったりするので意外とハードなお仕事です。
ハードだったのはわたしのいた会場だけかもしれませんが。

まあそんな仕事をしていたわけですが、
ちょうど退院した頃は新型コロナウイルスが流行り始めていた時でした。
そんな中でたくさんの人が集まる中を走り回って撮影するような仕事に復帰できるわけもなく
ステロイドを飲んでいると免疫が低下するので、人の集まる所は避けるようにと主治医にも言われていました)
コロナ収まるまでは家で大人しくしてるか~、と休職していました。
悠々自適な実家でのニート生活です。最高。
といっても最初の頃は本当に、1日起きているのもつらい程の体力しかなかったため、
コロナが流行っていなくても復帰は叶わなかったと思います。
長期入院は人間を弱くしますね……。

そしてコロナが収まらないまま1年が経った頃。
復帰の目途も立たずに会社に籍だけを置き続けるのも、
仕事もしていないのに保険料だけを払い続けるのも、
申し訳なさやら色々感じてしまうようになってきました。
そこで会社側とお話をして、
「元気になってコロナも落ち着いてからまた働きたかったら連絡して」
と言われながら退職する決心をしました。
その頃にはステロイドも5ミリ程度まで減り、感染症にはそこまで気をつけなくとも良くなっていたのですが…

体力が全然戻りませんでした。

SLEは、症状のひとつに筋力低下や疲れやすいというものがあります。
健康な人と同じだけの筋トレをしても、寝込むほどに疲れたり半分しか筋肉がつかなかったりするのです。
そのため、階段を駆け上がったりした日には膝関節を痛めるし、
4時間も駆け回って撮影したら翌日は確実に熱を出して寝込みます。
そういった事情で、復職が叶わなくなってしまったのです。

結婚式場でのお仕事は、不満がまったくなかったとは言いませんが、
本当に楽しくて大好きなお仕事でした。
2度ほど転職を重ね、ようやく自分の好きなことを仕事にできていたのですが、
まさかこんな理由で続けられなくなるとは思わず、当時は本気で泣くほどでした。


それでも幸運だったのは、
コロナ禍のおかげでリモートワークが増えたこと。
この記事を書いている今でも、フルタイムで働くほどの体力は戻っていません。
しかし、週3日の在宅勤務程度であれば、なんとかこなせるくらいにはなっています。
そのため、今年の3月頃から、とあるYoutubeチャンネルの動画編集のアルバイトを始めました。
バイトしかできない我が身が悔しいところではありますが、まあ何もないよりマシでしょう。
病院の費用とかもありますし。難病手当の数倍かかるもんアレ。

実際のところ、障害者向けのお仕事紹介はたくさんあっても、
難病患者が働こうとなると色々な点で整備が進んでいなかったり、
正社員と同じ扱いしかないため不可能だったりと色々難しい点が多いです。
せめて入院前と同じ程度の体力があれば、と枕を涙に濡らすこともありましたが、
まあ現実として無理ならフリーターで食いつないでいくしかないかなと最近は開き直っています。
元々頭脳系の仕事しかできなかったので(運動好きじゃないし)、それで首の皮一枚繋がった感じですね。


さて、真面目に書きすぎてしまったので今回はこのあたりで。
同じようにお仕事で悩まれている方がいらっしゃれば、参考程度に見てもらえたら嬉しいです。