SLEの闘病生活 その5
※病気に関するお話です。重い内容が苦手な方はご注意下さい。
「滑膜炎」という新しい症状が判明して以来、
外来で担当してくれていた先生が、毎日のように様子を見に来てくれるようになりました。
少しだけ膝に溜まっている水を抜いて薬を入れることもできるけど、
それをやるとかなり痛いしそこまで痛み引かないと思うけどどうする?
と親切に聞いてくれて、私は謹んでお断りしました。
曰く、
関節炎に効く薬は効果が発現するまでに1~3か月ほどかかるそうで、
それまでは痛み止めで我慢するのがSLEの一般的な治療法だとのことです。
いつ効いてくるかわからない薬を飲み続けながら痛みに耐えるなんてどんな拷問ですか、
と思いながらも
どうしようもないのでおとなしく
ローソンでゴディバの限定ショコリキサーをこっそり買って
たっぷり飲んでストレスを発散していました。
ステロイドって血糖値上がっちゃうからあんまり甘い物食べすぎると注射されちゃうんだけどね。
まあ測定しない日ならちょっとくらい甘い物食べてもいいかなって……。
毎日足は痛いものの、痛み止めを飲んでいれば車椅子で動き回れるくらいに回復してきました。
週に何度かある採血の度に、
「経過は順調です」
と言われ、このまま順調に回復していけば年内に退院できるかもしれない、
と嬉しいお言葉を頂きました。
この時で入院してから1か月ほどで、当初は2~3か月の入院と言われていたため
想定よりも順調に回復していたということなのでしょう。
実際、病気の強さを表す数値は検査の度に下がってきていて、
足の痛みが出た日だけ数値が跳ね上がってまた下がるという素晴らしい経過を示していました。
順調に薬が減っているというものの、薬減らしたタイミングで悪化するなら
それ順調って言えるのかな……と一抹の不安を覚えつつも
そろそろ病室でSwitchとPSPだけで過ごすのも限界だったので
退院を目指して足のリハビリなどに励むことにしました。
……と、心に決め、
足の調子が比較的良い日を選び、久しぶりに車椅子ではなく自分の足で検査に向かったところ、
その日の晩は疲れ切って熱を出しました。
体が弱りすぎていてびっくりです。
1000歩も歩いてなかったのに。
そこからは本当に何もない毎日でした。
検査があったり、診察があったり、たまにレントゲン撮影があったり。
12月14日には更にステロイドの量が減り、
朝4錠、夜4錠の計40mgの投与に変更されました。
昼の分の投薬がなくなるとまた痛みが出るのでは、と戦々恐々としていましたが
この時は全然、体調に変化はありませんでした。
相変わらず朝や夕方に謎の熱が出ることがあるくらいで、
19日に3度目のエンドキサンの投与をし、その後1週間経過を見て問題がなければ
退院にしましょう、と言われるようになりました。
担当医のうちの半分はすぐにでも退院させたがり、
半分は様子見をしたほうがいいと言い、
どうすればいいのかわからなかったので担当医の中で一番偉い人っぽい方に丸投げしておきました。
「退院したいけど、またぶり返して再入院になるのも嫌です」
と言ったら苦笑されました。
そして病院で迎えるクリスマス。
こんなツリーが飾ってありました。
院内は無機質だから季節感を感じさせようという配慮なのでしょうか?
あと病院の看護学生さんがクリスマスカードをくれました。
これは素直に嬉しかったです(夏休みの課題で描いたって裏事情聞いてちょっと笑ったけど)。
そして12月の26日。
晴れて退院となりました。
午前中に血液検査を受け、異常がないことを確認された上で13時頃に病室を出ました。
そして病院に併設されているレストランで久しぶりの外食。
健康的で薄味な料理に慣れた舌には何を食べても絶品に感じられました。
というか本当に美味しかったんですけどね。有名なレストランだったらしいし。
それから父親の車で家に帰ると、
家のとなりに新築の一軒家が完成していました。
入院前はまだ足場しかなかったのに……
更地の状態から写真撮り続けてタイムラプスみたいにしようと思ったのに……
まさかの帰宅したら完成してたなんて……!!
それに猫にも忘れられてました。
抱っこしようとしたら「シャー!」って言われてめちゃくちゃ凹みました。
それはさておき。
退院した翌日から、ステロイドの量が30mgに減りました。
元々、感染症の危険性などの面から
一度入院したら、30mg以下の投与量にならないと退院はできないと
入院する前に説明を受けていました。
そのため、退院するときに30mgに減量されたわけです。
退院してすぐに減らしちゃって大丈夫なのかなぁ、
足の痛みもまだとれてないんだけどなぁ、とは思っていたのですが……
大変そうなお話はまた次回!