SLE患者の徒然日記。

全身性エリテマトーデス(SLE)に関連する色々なことの掃きだめ。

SLEの闘病生活 その4

※病気に関するお話です。重い内容が苦手な方はご注意下さい。


毎日ベッドの上で本を読んだりゲームをしたり、
差し入れで貰ったチョコレートをこそこそを食べる優雅な毎日が2週間ほど続き
気付けば暦が変わろうとしていました。
12月に入って3日、この日から投与される薬の量が少しだけ減りました。
それに伴い、
今までは朝8錠、夜4錠飲んでいたステロイド剤が
朝10錠飲むだけになりました。
「だけ」と言っても相当な量だし他の薬もあるから実際のところ一気に15粒くらい飲んでましたが。

ちなみにステロイド剤は1粒5mgで、
60mg、12粒から始まり5~10mgづつ投与量を減らしていきます。
2週間から1か月ほどで様子を見ながら減量していくのですが、
1日に1回の服用にした方が副作用(ムーンフェイスなど)が出づらいということで
この日から朝だけの服用に切り替わったのです。


やっと薬が減ったね、良かったねと思えたのはその日だけでした。


その日の夜。
病院の消灯は21時という早い時間なので、
いつも消灯後にアマ○ンプライムでアニメや映画を観てから眠りについていました。
ただでさえ夜型人間な上にステロイド剤の影響で体が火照るため、
夜は日付が変わるまで眠れないのが常でした。

しかしその日は少し様子が違っていました。
11時近くになり、寝返りを打とうとすると左膝に微妙な違和感。
実は私は生まれつき膝が少し悪いため、夕方から夜にかけて膝が痛むことがよくありました。
今回もきっとそれだろう、と判断し、
他のことで意識逸らそうとア〇プラで「四月は君の嘘」を見始めました。
あれはアニメ版は大好きなんですが実写版は苦手です。
やっぱりアニメの実写って成功しないもんですねよね。
とか思いながら4話くらいまで見ていましたが、膝の痛みは治まりません。
それどころかどんどん痛みが強くなっていきます。
どうやらこれは持病の痛みとは違うようだ、と気づいたのは日付が変わる頃で
我慢できずにナースコールを押すときにはもう、
痛みで勝手に足が痙攣するほどの激痛になっていました。

そして貰った鎮痛剤。
これがまた全然効きません。
鎮痛剤の中でも一番弱いものしか投与できないそうで、仕方なかったのですが……。


その時は入院した当初の8~9割くらいの激痛で、
熱がなく意識がはっきりしている分逆に辛いという状況でした。
口から勝手に呻き声を漏れるのを他人事のように聞きながら、
意識を失うように眠ったのが3時半過ぎ。
痛みでまた目が覚めたのが5時前でした。
起きると同時に激痛に叫びそうになり、慌ててナースコールを押すものの
痛みでまともに喋ることもできなかったため、
起床時間になっていないのにも関わらず、看護師さんが担当医に連絡をとってくれました。

きっとステロイド剤の飲み方を変えたことが原因だろうとのことで、
とりあえず急いで朝の分の薬を飲むように、との指示が出されました。
数時間して薬が効いてくれば痛みは治まってくるだろう、と言われ
起き上がることもできないままなんとか薬だけ飲み込みます。
辛うじて薬を飲むのを確認されると、ヘルパーさんに2人がかりで車椅子に移され、
そのまま救急棟にあるレントゲン室に運ばれました。
そしてまた複数人に持ち上げられたりひっくり返されたりしながら、
何枚も膝のレントゲンを撮られます。
動くこともできないのに向きを変えて何枚も写真を撮られるという地獄の時間でした。

そうしてまた病室のベッドに戻ると、またすぐに担当医がやってきて
膝を押したり曲げたりして確認した後(これでまたちょっと痛みが増したとか言えない)、
・体内のステロイド濃度が下がったこと
・エンドキサンの効果が薄れてきていること
が原因でしょう、とのありがたい結論をいただきました。
そんなことよりもっと強い痛み止めをくれ、と思いつつも
だんだん効いてきたステロイドのおかげで、なんとか喋れる状態までは痛みが収まっていたので
予定を早めて明日2回目のエンドキサン投与をしましょう、という医師の言葉に
とりあえず了承の意だけ示しておきました。


そうして翌日、また激痛とともに目を覚ましながらエンドキサンの投与を受け、
そのまた翌日も痛みに耐えながらエコーによる足の検査を受けました。
教授回診とやらで何度か顔を見かけていた偉そうな先生(実際めちゃくちゃ偉い人)が
他数人の医師と一緒にああでもないこうでもないと言いながら私の足に超音波を当てて、
「滑膜炎」だと診断してくれました。
どうやらSLE患者に一般的にみられる症状ではないようで、
お偉いさん……ではなく教授の先生くらいしか症状に関しては詳しくないようでした。
後で医学に詳しい友人に聞いたところによると、
滑膜炎は「相当に痛い」という情報をくれました。
身をもって知ってた情報だったんだけどねそれ。

そうして無事に原因不明の激痛の原因が特定され、
病室に車椅子が置かれたことで腕の筋トレができるようになり、
ステロイドの飲み方が朝4錠、昼4錠、夜2錠に変わり、
ようやく激痛からは解放されたのです。


実際のところ、その翌日から今日に至るまで足の痛みは消えていないわけですが
続きはまた次回ということにしておきましょう。